ストックホルム ヴァーサ号博物館 処女航海で沈没した巨大戦艦の物語
この戦艦は、17世紀のヴァーサ王朝時代、時の王様グスタフ・アドルフ2世が作らせました。当時のスウェーデンは、最強の国。ドイツ30年戦争に参加するため、世界最強の軍艦ということで作られたそうです。しかしながら、処女航海で、港から出港したわずか数分の間に強い風にあおられ、あっという間にストックホルムの湾の中にその巨体は沈んでいきました。沈んだ理由として今考えられているのは、通常の倍の大砲を積んだこと。さらに、船尾に豪華な装飾を付けたことによる船体のアンバランスの為だと言われています。この船はそれから300年海底で眠り続け、300年の歳月を経て、一人の少年により発見され、そのまま引き上げられました。木の損傷を防ぐべく、塗装を施されて現代に至るそうです。
まずは、この巨体に驚きます。
沈んでから、引き上げられるまで、模型で解りやすく説明があります。
断面模型
船底には石を入れて、上下のバランスをとりましたが、それでもこの戦艦は、上が重かったのです。2段の大砲も当時では最初の試み
縮尺模型が飾られていて、その色彩の豊かさにも驚かされます。
模型の後ろが本物
船尾につけた装飾もそうとうなもの。大砲やこの装飾も時の王様からの命令だったそうです。
色は、鉱石から顔料を取り出し、それと塗った技術
一つの船からいろいろな歴史を学ぶことができる楽しい博物館です。