京都川崎家住宅 茶室 紫織庵

この川崎家の住宅には、茶室があり、その名を紫織庵と言います。 明治大正の数寄屋名工 上坂浅次郎が手掛けたもの。 お茶をたてる主人の点前座に北山杉の自然の形態を生かした中柱が立ち、柔らかく領域を分けています。 写真では暗くなっていますが、その中柱に沿ってある手前の雲雀棚が特徴です。 小さな躙り口の他に障子の貴入口があり、ここからお客様が出入りできるというもの。 床の間横の出入り口も斜に切ってあり、広さと変化を感じると同時に、その出入り口のデザインに奥行を感じます。 小さな空間ですが、天井を含めて変化に富んでおり、宇宙を表す茶室は奥が深い。