日本綿業倶楽部(綿業会館)イタリアルネサンス調2層吹抜けエントランスホール

まず、ガラス扉を開きますと、この2層吹抜けのエントランスホールが訪問者を出迎えます。正面には日本綿業の発展を願い、この会館の創設を遺言として残した岡常夫氏の銅像が座り、背後には2階に上がる階段が対称形に設けられ、厚い石の壁とアーチの開口部でデザインされた側廊がぐるりと囲むという構成です。天井は、格間天井のような格式ある天井。壁は大理石。そして床も石。そこに分厚いカーペットが敷かれています。天井からは美しいシャンデリア照明が下がり、壁のブラケット照明と相まって豪華でありながら落ち着きのある威厳を感じる日本綿業倶楽部の顔となるホールとなっています。ホールの大きさも大きすぎず、小さくも感じないベストスケール。 階段が手前から半分上がり、折り返して向こう側から2階に上がります。 2階は廊下がぐるりと廻りこみ、丁度真ん中にはその先へと進む開口部が空けられています。こうした奥行を感じる設計操作により、扁平で退屈な吹抜けにはならず、動きのある吹抜けとなっているわけです。 アーチ開口の外は、側廊。分厚い壁のアーチがリズミカルに続きます。 アーチの向こうのガラス開口部にはタペストリーのガラスが。